2016/09/6

「伝統を継ぐ者として」森宝山窯 森泰司

 

「伝統を継ぐ者として」森宝山窯 森泰司

受賞歴 :2013年 山陽新聞賞 、他多数 備前市無形文化財保持者
所属団体:日本工芸会(正会員)、備前焼陶友会、他

 

1.いまも店を守るのは、江戸時代から続く商品棚

 

備前焼窯元六姓 寺見家の直系として、凡そ18代目になります。
寺見家は、江戸時代の初期、岡山池田藩から保護を受けた窯元六姓の一つです。千年の歴史を誇る備前焼ですが、当時も厳しい状況が続いていたらしいですね。そのときに、伝統産業である備前焼を藩として保護しようとして下さった。大変有難いことです。

 

むかし、伊部の焼き物屋さんというのは、みんなこの商品棚を使っていたんですよ。でも、いまも残っているのは、うちくらいじゃないかな。

2.個人として、窯元として

 

これまで、備前焼というのは、百貨店などの個展販売が主だったものでした。
日本工芸会の正会員として、その名の通り、日本の伝統工芸を受け継ぎ、良い作品を世へ送り出すことを使命としてきました。

 

 

一方、窯元として、一般の方へ広く備前焼を使ってもらえる商品の販売も行ってきております。年に一度、10月に実施される備前焼祭りは今年で34回になりますが、開催初期は、備前焼の通りが埋め尽くされるくらいの人でしたよ。

3.業界として地域づくりへ

 

これまで、協同組合 岡山県備前焼陶友会を始め、さまざまな組織・団体で役職を担い、仕事をして参りました。いまも仕事の半分ほど関わっていることですが、広島県神石高原町の仙養ケ原というところで、芸術家村構想に取り組みました。

 

2000年、同町合併前の油木町、豊松村が芸術体験を通じたまちおこしとして、キャンプ場があった仙養ケ原に「芸術家村」を整備しました。これは、柴岡陶泉堂・木村桃蹊堂・森宝山窯の3つの窯元が協働してつくったんです。

 

いまは、神石高原ティアガルテンとしてリニューアルし、さまざまな体験のできる総合施設として稼働しています。陶芸や和紙づくり教室を行う夢工房、作家の創作活動拠点となるアトリエゾーンも設けているんです。備前はもちろん、神石高原へも、ぜひ、足を運んでいただきたいですね。

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(写真・記事・編集)竹田俊亮